食事介助:利用者様にトロミを勧める時のテクニック

食事介助
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この記事はこんな方向け

・訪問言語聴覚士さん

・看護師さん

・介護士さんetc

Aさん。

飲み物にトロミをつけて飲んだ方が安全ですよ。

A様
A様

なんのことや!

別にいらんぞ!

そんなことおっしゃらずに。

ほら、これ飲んでください。

いやや!



こうなってしまうと、なかなかトロミの話が出来なくなってしまいます。

ポイント

〇キーパーソンを説得する

〇周囲を巻き込む

キーパーソンの方を説得する

本人を説得しても効果は薄い可能性が高いです。

そのため、主介護者であるキーパーソンを説得しましょう。

キーパーソンの方を説得する時の戦略は3つです。

  • トロミの作り方を説明≒今しか出来ないことをアピール
  • 誤嚥リスクの説明≒安全の喪失が中心
  • 傾聴して負担部分を軽減

となります。

1つずつ見ていきたいと思います。

トロミの作り方を説明

キーパーソンである家族様を説得する時のポイントの1つとして、トロミの作り方を説明します。

その際、トロミを付ける利点にもう一つ「人を動かす要素」を加えて説得を試みます。

それが『今しか出来ないことをアピール』と「今動かないと損をするイメージを持ってもらうこと」です。

『今しかできないことをアピール』する声かけとして例えば「私たちが来れるタイミングでしかトロミの調整が出来ない」点をさりげなく伝える方法です。

訪問リハビリの言語聴覚士さんや、訪問看護師のナースさんであれば、トロミについての説明に慣れていることが多く、説明+αとして上記のポイントをさりげなく伝えます。

上記のセリフを強調して伝えると摩擦が起こるリスクも持つため「私たちが介入出来ている今がチャンスなんですけどねぇ。」といった具合に刺激を入れる程度だと効果が期待出来ると思います。

誤嚥リスクの説明

トロミを付けさせて頂くにあたり、最もポピュラーな説得方法だと思われます。

そこでポイントは「誤嚥することによってどういった安全が損なわれるか」を伝えることです。

真っ先に考えられるのが「誤嚥による肺炎発症、入院」ですね。

特に”入院”というのは在宅生活を脅かす一番の要因です。

その言葉を摩擦を起こさずですが、丁寧に説明できると説得力が増しますね。

傾聴して負担部分を軽減する

トロミの水分を作るのはかなり大変です。

ただ、大変な所は家族様によってまちまちでしょう。

負担となるところを傾聴し、対策を練るのが一番です

また「傾聴」をしていくことで家族様とのラポールも形成されていき、こちらの意見を通しやすくなる可能性が高まります。

で、一番大変な、「トロミのお茶を作る」という点が挙げられます。

そこで、作り置きのトロミ茶のサンプルを下記に記します。

よければご参考までにどうぞ。

周囲を巻き込む

説得は結局のところ”何を言うか”よりも”誰が言うか”が重要視されます。

自分の言葉に耳を貸さない人でも、上司や家族の言葉に耳を貸す場合があります。

積極的に上司や関連職種を巻き込み、説得の協力を仰ぎましょう。

その際「今説得に協力しないことで受けるデメリットや、今説得に協力するチャンス」について伝えると協力しくれる可能性が高まります。

また、キーパーソンである主介護者が言っても聞かない場合、娘や息子孫なんかも巻き込んで大丈夫かもしれません。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

ポイント

〇キーパーソンを説得する

〇周囲を巻き込む

でした!

これらの情報が少しでもお役に立てば何よりです。それでは!

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