
確かに。
電気刺激療法って言われると、電気流して良くするものだよね。

でも実際に嚥下を良くするための電気刺激療法ってどんなのがあるの?
どういったものがあるの?

ざっくり言うと……。

の2つに分けられるみたいです。

昔は電極を体内に刺してたからか、「神経筋電気刺激療法(“NMES”)」って呼ばれていますが、今はほとんどが”経皮的”になりますし、感覚強化目的のNMESもあるようですし、文献によって結構違ってきたりもするので、パッと見じゃ、よくわからない感じになっていますね。
何が良くなるの?

論文を読んでみてみると

“NMES”では舌骨上筋群の筋出力が低下した症例様に対して効果が認められているようですね。
舌骨上筋群は比較的速筋線維の割合が多く、嚥下運動と併用してNMESを用いることで効果的な筋力強化に繋がる可能性がある。
嚥下障害患者に感覚閾値程度のNMESを行いつつ嚥下をさせると、誤嚥頻度と喉頭侵入が減少したと報告されている。
永見 慎輔, 福永 真哉, 戸田 淳氏, 摂食嚥下リハビリテーションにおける訓練法の動向と実際, 保健医療学雑誌 9 (2) pp.134-141
Ludlow CL, Humbert I, Saxon K: Effects of surface electrical stimulation both at rest and during swallowing in chronic
pharyngeal dysphagia. Dysphagia. 2007 Jan; 22(1):1-10.

“TESS”では嚥下反射の惹起不全などの治療が期待されているようすね。
TESS は干渉波を用いることによって痛みや不快感を伴わずに深部まで刺激が到達する
~中略~
例えば、Sugishitaらは、干渉波電気刺激で咽頭反応時間(STD; stage transition duration)が短縮することを示唆している 。
また、Furuta らは干渉波電気刺激で健常人の嚥下回数が増加すると報告 している。
Maedaらは、ランダム化比較試験で摂食嚥下障害のリハビリテーションが処方された患者に対して、頸部干渉波刺激を行い、気道防御と栄養状態が改善したと報告している。
永見 慎輔, 福永 真哉, 戸田 淳氏, 摂食嚥下リハビリテーションにおける訓練法の動向と実際, 保健医療学雑誌 9 (2) pp.134-141

ん~なるほど。

そしてありがたいことにすでに医療機器として世に出回っているんです!

それはすごい!
それを使えば、今まで嚥下能力が上がらなかった人も上げられるようになるんですね!

あくまで可能性ですが……ね。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
嚥下能力を改善する電気刺激療法についてお伝えしました。
どうしても、電気刺激療法になるため医師の協力と許可が必要となります。
ですが、電気刺激療法を用いた医療機器も出ているので、それらの機器がより浸透されていけると嬉しいですね。
ここで簡単なまとめに入ります。
これらの情報が日々の臨床でお役に立てば何よりです。それでは!
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