新人ST向け:誤嚥防止術とは?

摂食嚥下関連
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時々聞く「誤嚥防止術」

喉頭と咽頭を完全封鎖する手術だっけ?

詳しくは忘れてしまった……。

と、いう事で今回は「誤嚥防止術」のお話です!

〇誤嚥防止術とは?

〇誤嚥防止術の適応とは?

〇誤嚥防止術の種類

〇誤嚥防止術のメリット/デメリット

〇誤嚥防止術後の実際

誤嚥防止術とは?

難治性誤嚥に対する外科的治療の中で、気道と食道を分離し、誤嚥を防止する手術を総称して、誤嚥防止手術と呼ぶ。

唐帆健浩: 誤嚥防止手術の適応と基本手技: 日本耳鼻咽喉科学会: 2014年

気道と食道が併存している状態を、切り離すことで「誤嚥」という現象を無くそうという方法ですね。

誤嚥防止術の適応とは?

  1. 誤嚥による嚥下性肺炎の反復がある、またはその危険性が高い
  2. 嚥下機能の回復が期待できない
  3. 構音機能や発声機能がすでに高度に障害されている
  4. 発声機能の喪失に納得している
  5. 頭頸部腫瘍の手術により、難治性の誤嚥が予測される場合
    (腫瘍の手術と同時に誤嚥防止術を実施)

唐帆健浩: 誤嚥防止手術の適応と基本手技: 日本耳鼻咽喉科学会: 2014年

何かしらの病気が限定されているわけではなく(ALSのみ適応可能ではない)基準は「誤嚥の有無」になりますね。

発声機能が高度に障害という点はSTが判断をする場合もありそうですね。

ALSなどの進行性疾患であれば、現状完治は無理のため、評価して声は出せないだろうと判断すれば将来性は極めて薄く、判断が早いでしょう。

しかし他の疾患で声がもう出せないと判断/評価するのは勇気がいりますね。

判断が遅いと怒られてしまいそうです……。

誤嚥防止術の種類

◆喉頭を温存する場合
・仮声帯閉鎖術
・声帯閉鎖術
・喉頭気管分離術
・気管食道吻合(ふんごう)術

◆喉頭を温存しない場合
・喉頭全摘出術

どの術式を選択したとしても、発声機能は失われてしまいます。

しかし、声帯閉鎖術などは復元手術を受けることで再び発声機能が蘇る可能性があります。

気管食道吻合術の場合、食道発声を会得し喉頭を経由して声を出す症例様もいらっしゃったようですね。

ただし、完全に喉頭を摘出してしまうとそれらの方法を取って音声機能再獲得することが出来ません。

誤嚥防止術のメリット/デメリット

誤嚥なく食事が出来る

発声機能は喪失してしまう

手術は全身麻酔となる

喉頭を全摘出したほうが嚥下に良いと言われています。

それ以外の術式を選ぶ場合はいろいろとリスクがあるようですね。

誤嚥防止術後の実際

当科では多くの症例で喉頭全摘出が選択され、術前と比較し術後有意い経口摂取が可能となり、ALS患者への術後経口摂取改善という点において喉頭全敵の有用性を示した。

鈴木 智, 浅井 昌大:筋萎縮性側索硬化症(ALS)における誤嚥防止術後の摂食・嚥下能: 日本頭頸部外科学会: 日本頭頸部外科学会 31(1) 1~6 2021

喉頭全摘出の方が、嚥下という視点・経口摂取という観点からは有用と言われています。

ALSなどは舌が動かせず、声帯も動かしにくくなると発声が出来ず、コミュニケーションは音声以外を選択することになると思います。

音声言語を捨て、それでも食事を最期までしたいという思いに答えることが出来るのがこの手術であると述べられていました。

その他の手術では嚥下時どうなのか見ていってみたいですね。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

これらの情報が臨床で少しでもお役に立てれば何よりです。それでは!

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