臨床メモ:羸痩(るいそう)?努力性呼吸?その差は何??

臨床メモ
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胸鎖乳突筋が浮き上がっている……。

これは羸痩(るいそう)によるもの?

それとも努力性呼吸のせいで出てるの?

どちらなんだろう??

胸鎖乳突筋(SCM)とは?

首の後ろにある胸鎖乳突筋(SCM)

作用としては頸部の屈曲や側屈、伸展、回旋とあり、様々な働きを持ちます。

他にも「呼吸補助筋」としての役割もあり、吸気時に収縮して胸郭を動かします。

そのため、誤嚥性肺炎などにより呼吸器に障害が起こると、呼吸補助筋である胸鎖乳突筋が大きく浮き上がります。

ややこしいのが「羸痩(るいそう)」の場合です。

羸痩(るいそう)とは?

羸痩とは、疲れやせること。やせ衰えること。るいしゅう

コトバンク https://kotobank.jp/word/%E7%BE%B8%E7%97%A9-660371 2021年6月5日確認

栄養状態が悪くなると体全体がやせ細ってしまいます。

羸痩(るいそう)状態になると、全身の筋肉が衰えていきますが、元々大きな胸鎖乳突筋は他の筋肉と比べて目立ちやすく、浮き彫りやすくなります。

そのため呼吸状態が悪化しているから胸鎖乳突筋が収縮して浮き上がっていくのか、羸痩(るいそう)状態だから浮き上がっているのかが不明です。

見分け方

努力性呼吸の評価

  • 呼吸数
  • 本人様の訴え
  • 斜角筋を触診

呼吸数

呼吸器疾患などのない人の呼吸数の正常値は1分間に「12~20回」と言われています。

呼吸器疾患になってしまうと、呼吸数はそれ以上(頻呼吸)になります。

その症状が見られないかどうかを見ます。

本人様の訴え

意識があり、受け答えが可能であれば、本人様に今の呼吸状況を伺ってみます。

もし息苦しければ、認知症の人でも「息苦しい」と答えると思います。

斜角筋を触診

胸鎖乳突筋の隣に「斜角筋」という筋肉があります。

この筋肉も努力性吸気の時に作用する筋肉です。

胸鎖乳突筋と比べて小さく、初めて触る時は難しいですが、この筋を知ることで努力性の吸気の有無を確認できます。

羸痩(るいそう)の判定

  • BMIの測定
  • 体重減少の計算

BMIの測定

一般に、BMIの数値が18.5以下であれば、低体重と言われます。

BMIは体重÷(身長×身長)で計算されます。身長の単位は[m]です。

170㎝、60kgの人は、60÷(1.7×1.7)=20.76となるため、普通の体形となります。

体重減少の計算

一般に、6ヵ月のうちに10%体重が減れば、羸痩(るいそう)と判断されます。

60kgあった人が6か月後に54kgになると、体重の著しい低下と言われます。

BMIで計算すると、170cmで体重54kgでは、54÷(1.7×1.7)=18.68なので低体重ギリギリとなります。

というふうに、BMIと体重減少率にて羸痩(るいそう)を判定していきます。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

羸痩(るいそう)なのか、はたまた努力性呼吸か、はじめのころは判断が難しいところではありますが、努力性呼吸の評価や羸痩(るいそう)の判定について知り、どちらが優位なのかを見て行けると良いですね。

臨床的には結構両方の人が多いです。

そういった方に対してどのように対策していくか学んでいけると良いですね。それでは!

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