臨床メモ:気管カニューレで評価したいポイント

臨床メモ
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後輩から質問をいただきました。

後輩
後輩

気管切開でカニューレのある人のリハビリが怖い……。

私

確かに。
痰の吸引とか怖いよねぇ。

後輩
後輩

頸部骨折で入院されている方だけど、結構動ける人でして。
認知もしっかりしてるの。自力で痰も出せるし。
ただ、前の病院で嚥下検査を行い、結果食事の開始が始まったけど即誤嚥性肺炎を発症してしまったそうでね。

私

辛いけど、そういうこともある。

後輩
後輩

何から始めたらいいか……。

俺

そうだねぇ。
例えばだけど……。

気管カニューレが必要な理由を確認する

気管カニューレの適応基準1)
・長期の人工呼吸管理が必要
・重度の意識障害
・脊髄損傷で呼吸筋麻痺

今回の場合、頸椎損傷ですが動けるほどの人。

呼吸管理が無くなる可能性が高いです。

カニューレ抜去となるには「人工呼吸器の離脱」が大切となります。

では人工呼吸器がどのような流れで離脱出来るようになるのでしょうか?

人工呼吸器離脱プロトコルを確認する

重度の呼吸障害がある人は「人工呼吸器」を装着しています。

リハビリをしていくにあたり、呼吸面の介助が必要です。

まずは「呼吸に関する評価」が大切であり、目標の1つに「人工呼吸器を外す」というのもありです。

その装置を外すためのフローチャートがあります。

「人工呼吸器離脱プロトコル  フローチャート」とGoogleなどで検索すると出てきます。

また「人工呼吸器離脱に関する 3 学会合同プロトコル」もあるのでそちらも参考にしてみてはいかがでしょうか。

とはいえ、評価は「医師」が行うのでリハビリが直接行うことはないと思います。

知識はあると良いですね、

読み込むためによく出てくる「単語」について少し解説します。

SAT(Spontaneous awakening trial)

SATとは「鎮静薬を中止または減量し、自発的に覚醒が得られるか評価する試験のこと」2)です。

鎮静薬を中止した後に見られる反応を「鎮静スケール」という評価に当てはめてみていきます。

-5点から4点までの10段階評価で点数が高いと「暴力的・攻撃的」な反応となってしまったということです。点数が0点で覚醒状態で落ち着いており、-5点は呼びかけや身体への刺激に反応がないことを指します。

SBT(自発呼吸トライアル)

酸素濃度を50%まで下げても体に変調がないかを見る評価です。

呼吸数が上がったり、血中酸素飽和濃度が下がったり、心拍数が上昇したりすることが多いです。

それらの評価がうまくいき、抜管の検討がされます。

気管カニューレ抜去基準を医療従事者と相談する

インターネットでいくつか調べてみましたが、なかなか情報がありませんでした。

一部の論文ではこのように記されておりました3)

その論文内でも手探りとあったので、下記の基準を頼りに多職種と連携を取って抜去できそうかどうか検討してみると良いかもしれません。

・声が出ている
・嚥下が出来ている
・カニューレが無くても呼吸が出来る

・各検査を行う
医師と相談して検査指示を出してもらう
検査技師による検査で喉頭が狭くなっていないことなどを調べる

・医師の手技の下カニューレを小さくしていく
・孔をふさいでも呼吸が安定していることを確認してもらう

抜去準備

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

気管カニューレを抜去するにあたり、医師や看護師、そして検査技師などの協力を得て達成することが可能です。

ただ、どうしても呼吸がダメになっている人に対しては抜去するのが相当大変です。

リスクの説明など、患者様家族様との相談が不可欠です。

そういった説明は医師によってですが、話の後の本人様・家族様の受け止め具合などの情報収集はリハビリでも可能であり、欠かせないと思います。

日々の臨床に役立てていただけると幸いです。それでは!

参考文献

1) 阿部 祐子, 気管切開術~適応から管理まで~, 香川大学医学部附属病院 救命救急センター

2) 日本集中治療医学会,日本呼吸療法医学会,日本クリティカルケア看護学会, 人工呼吸器離脱に関する 3 学会合同プロトコル,2015

3) 守本 倫子, 小児の気管切開 適応と留意点, 日本耳鼻咽喉科学会, 2012

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