肺炎の危険因子「呼吸筋力の測り方」

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とある論文がネット上に掲載されました。

「Respiratory Muscle Weakness as a Risk Factor for Pneumonia in Older People」Google先生の翻訳で「高齢者の肺炎の危険因子としての呼吸筋力低下」と題されています。

呼吸に関わる筋肉の低下がが肺炎リスクを増加させるという意味合いであると思われます。

論文によると「肺炎患者様とそうでない人との呼吸筋を測定した結果、肺炎患者様の方が優位に筋力が低下していた」とのことです。

つまり「呼吸筋力」を調べ、その低下が疑われると「肺炎」となる恐れがあるとの結果です。

ではどのようにして「呼吸筋力」を測定しているのでしょうか?

スパイロメトリー

スパイロメトリーとは

最大換気量や最大換気流量の測定などを通した呼吸器系全体の換気能力にかかわる大枠の評価を行う検査である。

日本呼吸器学会, 臨床呼吸機能検査

スパイロメトリーで用いられる機器を「スパイロメーター」と呼びます。

肺炎のリスクと呼吸筋の評価について書かれた論文で使用されている「スパイロメーター」は以下のものになります。

※購入・使用には臨床検査技師さんなどの専門家の方へ相談してください。値段の見本として提示しております。

どのように測定しているのか

呼吸筋力、もう少し詳しく書くと「最大吸気筋力(MIP)と最大呼気筋力(MEP)」を測定しています。

この2つは最大吸気圧(PI max)最大呼気圧(PE max)で評価します。

PI max:最大呼気位から最大吸気努力を行い、1~2 秒間圧を維持する。
PE max:最大吸気位から最大呼気努力を行い、1~2 秒間圧を維持する。

群馬県立心臓血管センター 理学療法士 田屋雅信,呼吸筋力評価

つまり、息を吐ききってから思いっきり吸い上げることと、めいっぱい息を吸った後に勢いよく息を吐いた時の数値を見ていくようです。

論文内では2つとも数値が低く、肺炎リスクのある人は吸う力も吐く力も弱まっているという事になります。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

このスパイロメーターは重さが4.5kgで30~40cm程度の大きさのためそれ程持ち運びに苦労せず、在宅領域でも活用されているとのことです。

息を吸ったり吐く作業なので非侵襲的で扱いやすく、高齢者向けの検査であると思います。

日本胸部疾患学会が出している最大呼気・吸気筋力の加齢変化では84歳、175㎝、体重50kgの男性の平均値が60cmH2Oとのことです。

論文内の肺炎患者様は19.9cmH2Oと実に1/3でかなり低下しているのがわかります。

しっかりとした呼吸筋のアプローチが大切ですね。

日々の臨床に役立ててもらえれば幸いです。それでは!

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