新人ST向け:胸郭拡張差の測定方法

新人ST向け
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言語聴覚士(ST)が呼吸器疾患でのリハビリも出来るようになったとはいえ、どんな呼吸の評価をしていけばいいのかわからないなぁ。

例えば……

  • 肺活量
  • 肺雑音
  • 呼吸回数
  • 酸素飽和度
  • 胸郭拡張差

などなど、意外と上げると多いですね。

うんうん……。

うん?
胸郭拡張差って何??

胸郭拡張差とは?

〇胸郭の可動域を測定するのに最も簡便な手法

〇呼吸理学療法の効果判定でも実施されている

〇胸郭全体の可動域を反映し、肺活量にも影響

呼吸器の評価は難しい

スパイロメーターなどの肺機能検査機器は精密性や有用性に優れているが

理解力の低い高齢者などからは正確な検査結果が得られず

在宅や一般診療所、高齢者施設での導入はあまり進んでいないという問題がある

鈴木 克昌, 高橋 仁美, 菅原 慶勇, 笠井 千景, 清川 憲孝, 渡邊 暢, 藤井 清佳, 柏倉 剛, 佐竹 將宏, 塩谷 隆信, 肺機能予測としての胸郭拡張差測定の有用性の検討, 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 第 17 巻 第 2 号, 2007年

肺機能を評価する上で最も大切な「スパイロメーター」

とても有用な検査ですが、言語聴覚士(ST)が使用するとなると少し難しいですね。

そこで簡便に評価が出来る手法として挙げられているのが「胸郭拡張差」です。

呼吸理学療法の効果判定や臨床で実施されている

  1. 訪問リハビリなどスパイロメーターを持ち運べない場合に活用
  2. 呼吸理学療法を行った結果の効果を判定することが出来る
  3. 胸椎などの影響を考慮できる

特に加齢によって姿勢が悪化し、胸椎による影響を考慮する必要がある時、スパイロメーターと並行して評価されることがあります。

加齢に伴う肺活量の減少が肺の弾性や胸壁のコンプライアンスの低下だけでなく、

胸郭や脊柱の老化に伴う形態学的変化によるとし、

拡張差測定が呼吸生理機能の老化をみるための有効な一指標となりうる

鈴木 克昌, 高橋 仁美, 菅原 慶勇, 笠井 千景, 清川 憲孝, 渡邊 暢, 藤井 清佳, 柏倉 剛, 佐竹 將宏, 塩谷 隆信, 肺機能予測としての胸郭拡張差測定の有用性の検討, 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 第 17 巻 第 2 号, 2007年

肺活量との相関がある

胸郭拡張差と肺活量には相関が認められ、健常者、非COPD、COPD群でも有意な相関があると研究結果がでております。1)

どうやって測定するの?

測定部位は「剣状突起高」で立位で行う

最大吸気時と最大呼気時の胸郭周径の差を見る2)

「剣状突起高」以外にも「腋窩高」や「第10肋骨高」で測定することもある

上記の図のようにメジャーを巻いて吸気時と呼気時の長さを測り、その差2を計算します。

慣れるとすぐに測定出来ますが、はじめは吸気時と呼気時で数秒止めてもらう方が良いですね。

剣状突起高以外に、腋窩高と第10肋骨高での測定もあります。

これらの位置に合うようにメジャーを巻き、最大吸気時と最大呼気時の胸郭周囲の長さを測ります。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

メジャーは100円でも買えるため、かなり楽に胸郭拡張差を確認することが出来ます。

今後、STも呼吸という面でどんどんとアプローチ出来ると良いですね!それでは!!

1) 鈴木 克昌, 高橋 仁美, 菅原 慶勇, 笠井 千景, 清川 憲孝, 渡邊 暢, 藤井 清佳, 柏倉 剛, 佐竹 將宏, 塩谷 隆信, 肺機能予測としての胸郭拡張差測定の有用性の検討, 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 第 17 巻 第 2 号 pp.148 – 152

2) 足達大樹, 西口周, 福谷直人, 加山博規, 谷川貴則, 行武大毅, 田代雄斗, 堀田孝之, 森野佐芳梨, 山田実, 青山朋樹, 地域在住高齢者における肺活量と胸郭拡張差との関連, 日本理学療法学術大会

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