PD(パーキンソン病)とは?
PDは「進行性の変性疾患」
症状は、運動減少や無動を含む運動緩慢、固縮、安静時振戦に姿勢反射障害を加えた4大徴候とされる。
阿瀬寛幸, パーキンソン病に対する上肢機能アプローチ,OTジャーナル Vol. 55 No.4 医学書院
という風に、運動の問題が根幹にあります。
運動の問題ゆえに、PDの患者様は転倒しやすく、骨折や頭部外傷につながりやすいのでPTさんはしっかりと歩行について評価していきます。
STは「嚥下」での介入機会が多いですね。嚥下反射の遅延や不顕性誤嚥などの対処を行う場合があります。
では、OTさんの場合はどうでしょうか?
OTさんの視点
OT(作業療法士)さんのイメージは「日常生活動作(ADL)」を見てくれたり「上肢動作」を見てくれる印象だと思います。
ではOTさんの見ている「日常生活動作」そして「上肢運動」とは具体的に何を指しているのでしょうか?
日常生活動作
日常生活動作は一言で済ませられないほど多岐に渡します。
「上下肢の運動」や「認知能力」「高次脳機能」から日常生活を送る上で困る点を評価し、適切に介入してくださいます。
STと連携する時の例
食事
嚥下にも問題が出てくるレベルのPD患者様は「上肢機能」および「姿勢」の障害が出てきます。
ご飯を食べようとしてお椀を持とうと手を伸ばす動作ですら姿勢が崩れてしまい椅子から倒れそうになるケースも見られます。
車椅子、そしてクッションを巧みに使いながら姿勢を崩さないように、または姿勢が崩れても元に戻れるようにポジショニングを行います。
OTさんもPTさんと同様、姿勢を見るプロフェッショナルですから、食事姿勢について尋ねてみてみましょう。
また、「補助具・食具」についてもOTさんは詳しいです。
柄の太いスプーンや柄が曲がっているスプーン、お箸の補助具などもあるので、患者様にとって一番良い補助具を見繕ってくれると思います。
書字動作
指先でつまむ力が衰えてくると鉛筆や筆を持つ力も失ってしまいます。
今まで趣味で絵を描いている人、書道を嗜まれている人にとっては致命的です。
そんな方々の悩みを解決してくれるのもOTさんの心強い点です。
STでは認知機能の低下や失語症によって書字能力が落ちてしまった人に対してアプローチすることもありますので、OTさんには「手指機能」の改善を中心に行ってもらうなどの連携が図れますね。
今まで通りとはなりにくいですが、患者様が少しでも趣味活動に戻れるまたは意欲を取り戻せるよう介入するため連携を取っていくのも良いですね。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
同じリハビリですがなかなかOTさんの仕事を拝見する機会は少ないので。どう連携を取っていけばいいかわかりにくい場合があります。
仕事を知り、良い連携が取れるようになると良いですね!それでは
コメント