今回はパーキンソン病の方の摂食嚥下についてお伝えしていきます。
今回参考にさせていただいた論文は2020年の6月にメディカルプレス様で発行された「理学療法」という雑誌に掲載されている論文です。
タイトルは「知っておきたい パーキンソン病患者の摂食嚥下障害の特徴と理学療法士の関わり」です。
この論文の特徴
5期モデルとの関連について
「摂食嚥下」を見ていく上で重要な『嚥下5期モデル』という考え方があります。

先行期:食べ物を口元まで持っていく
準備期:食べ物を口の中に入れて噛む
口腔期:食べ物をひと固まりにして、のどへ送り込む
咽頭期:送り込まれた食べ物を食道へ入れる
食道期:食道に入った食べ物を胃まで送る
この一連の過程を5期モデルと呼ばれます。
パーキンソン病になってしまうとこの一連の流れが悪くなってしまい、うまく食べ物が飲み込めなくなりますね。
この5期モデルのどの部分で悪くなってしまうのかをしっかりと記載してくださっております。
例えばパーキンソン病の方の「口腔期」では「ポンピング」と呼ばれる特徴的な動きが見られやすいことが記載されています。
ポンピングとは?
食べ物をのどへ送り込むために舌が動くわけですが、その動きに先立って舌を前後に反復させるような動きが見られるのだそうです。その動きをポンピングと言います。
パーキンソン病の方と咳の関係について
パーキンソン病になると「咳=医療用語:咳嗽」が出にくくなります。
咳は誤嚥性肺炎を予防する上で重要な要因です。
咳が出来なくなったり、しにくくなったり、すると痛かったりしんどかったり、出ても力が入らないなどの問題があると、誤嚥性肺炎のリスクが高くなりやすいです。
この論文では咳が出にくくなる原因について記載されていたり、フローボリューム曲線についての記載もされています。
フローボリューム曲線とは?
肺機能を調べる検査の1つです。
息を吐く力を数値にします。そのため咳嗽の評価にも使用できるのです。
グラフの縦線がスピードで、横線が量になります。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
パーキンソン病の方の臨床にも役立てていただけると幸いです!それでは!
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