臨床メモ:退院してきた利用者様の食事調整(プチ症例有)

臨床メモ
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この記事はこんな人向け!

〇訪問リハの新人STさん

〇訪問分野に興味のあるSTさん

〇患者様の生活を知りたい病院STさん

訪問でよくある困ったパターン

●嚥下が悪い

●独居で食事の調整/食事の用意が難しい

●姿勢の調整が必要だがサポートできる人がおらず困難

嚥下が悪くなって帰ってきた

失語症で週1回訪問させていただいていた方が誤嚥性肺炎となり入院されました。

痰量増加など、肺炎の徴候がありましたが本人様が頑なに病院へ行こうとせず精査出来ない状況でした。

結果、39度以上の熱発が出て救急搬送となってしまいました。

搬送先にて「誤嚥性肺炎」の診断が下り、入院となりました。

入院中、内視鏡検査も実施し、「食道癌」も確定されました。

依然から「食道癌疑い」があり「食事を良く噛むこと」「液体の栄養補助食品をしっかり摂ってください」と声かけを行っておりましたが、それでも肺炎を食い止めることが出来ませんでした。

水分にトロミが必要と判断され0.5%の濃度で提供されているようです。

入院直前までトロミなしで飲めていたのですが、完全な検査を行えていたわけではないので、見逃してしまったのかもしれません……。

病院で癌の治療をするといったことはせず、一刻も早く家に帰りたいと訴えた本人様は、在宅にて緩和ケアを行う方向となりました。

確認事項

●病院での食事内容

●経済状況(お弁当の手配)

●本人様の受け入れ状況

病院での食事内容

基本的にはケアマネジャーさんから情報を収集します。

病院では「トロミ」を付けて水分を摂取されていました。

病院では主に何%と記載されているのでその通りに作っていきます。

ただ、ヘルパーさんへ急に「0.5%トロミのお茶を用意して」と言うのも少し酷かもしれません。

本人様の家にある容器に、どれだけのお茶を入れて、スプーン擦り切れ何杯入れれば良いのかお伝えするとわかりやすいでしょう。

嗜好品について

病院では水かお茶でトロミが提供されていますが、本人様の趣向品である「コーヒー」などはトロミが付きにくい場合があります。

特にカフェオレのように牛乳が多く入っているとトロミが付きにくかったりします。

カフェオレを飲む際、どれくらいの量のトロミが必要かを調べるだけでも本人様のQOLを上げる一助となります。

そういった指導もSTの役割となります。

経済状況

病院内で摂っていた食事形態、例えば「ペースト」がありますね。

「ペースト食」を毎日ヘルパーさんが用意することは現実的に不可能です。

そうなると「お弁当」を手配する必要がありますが、その人の経済状況がわからないと難しいですね。

経済状況はケアマネさんや後見人さんと

  • 「どのような配達の仕方とするか:1週間分お弁当を送ってもらうor1ヵ月分を一気に」
  • 「量orカロリーをどうするか」
  • 「配達のタイミングをヘルパーさんのいる時間にしてもらう」
  • 「それに伴う料金」

などを相談していきます。

本人様の受け入れ状況

病院食がうんざりだった、家に帰ればまともな食事が摂れると思ったら、調整されていた!

なんてことになりかねません。

食事は健康の基であり、QOLを底上げする重要な要素です。

しっかり本人様と話していきます。

しかし、失語症などがあるとなかなか難しいところがあります。

都度確認を行い、本人様の意向に沿えるようにサポート出来ると良いですね。

誤嚥性肺炎の再発防止のため

●他スタッフとの連携

●本人様の受け入れの良い口腔ケア

●定期的な食事状況の観察

他スタッフとの連携

訪問サービスでは様々な職種の人達が一丸となって利用者様の支援を行っております。

訪問看護、訪問介護、ヘルパーetc

上げるときりがないですね。

特に上記の3職種は「食事」の関わりが強いです。

食事中、姿勢調整が必要な場合もその3職種の助力が必要となります。

利用者様本人が出来る姿勢調整はしてもらい、出来ない部分をどのように介助すればいいのか、伝わるのかを考えていきます。

写真が一番伝わりやすいので、クッションの位置などを記した写真を部屋に貼っておくのが効率的です。

本人様の受け入れの良い口腔ケア

本人様の受け入れの良い口腔ケアの指導も大切です。

また、訪問歯科のサービスもあるため、そちらの連携も重要となります。

含嗽を促すだけでも口腔内の残渣物を除去出来るので誤嚥性肺炎リスクを減らすことが出来ます。

もちろん、歯ブラシによるブラッシングにてプラーク除去、歯間ブラシによる汚れの除去は大切ですのでそこへの介入も出来るだけトライしましょう。

定期的な食事状況の観察

お昼の時間は別の用事で埋まってしまうこともあり、なかなか食事場面の評価が出来ないこともあります。

可能な限り食事の評価を行える環境を作るように出来るのがベストですね。

普段の食事姿勢・食べこぼし・ムセの回数・その他気になる仕草を発見できるかもしれません。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

訪問領域で嚥下を見る機会は多いです。

しっかりと他職種との連携を図り、本人様にとってよりよい日常生活が過ごせるように支援出来るのが良いですね。何かの参考になれば幸いです!それでは!

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