4月から入職される新人さんは5月ごろには免許が届いて仕事、患者様へのリハビリ業務が開始されます。
その仕事で一番始めに行うことは「情報収集」です。
「情報収集」と言われても何をしたらいいかわかりにくいのでここでまとめていきたいと思います。
情報収集のポイント
リハビリには3つの職種がありそれぞれに情報収集ポイントが微妙にずれてしまいますが、最低限必要な情報は5つと思われます。
- 現病歴
- 既往歴
- 生活歴
- 主訴
- 評価
現病歴
どういった病気や怪我で入院されたか、病気の状態や手術の有無などを知っておく必要があります。
例えば「大腿骨頸部骨折」をされていて「大腿骨骨頭置換術」をされている場合は、手術の方法によって禁忌肢位があります。
そのためしっかりと手術の術式も理解しておく必要があります。
それ以外にも病気や怪我を負った背景を知っておくことはとても大切です。
既往歴
患者様が疾患1つのみである場合が少ないです。
特に高齢者は基礎疾患を持っていたり、別の疾患を複数持っていることがザラです。
パーキンソン病+COPD+糖尿病などなど1つの疾患だけでも難しいのにそれを複数持っている場合がほとんどです。
1つの疾患のみに焦点を当てず、様々な疾患に対するアプローチが求められます。
加えて、疾患の理解が求められます。
高次脳機能障害および認知症に対して不明な点は多いため、しっかりと勉強しておくことが大切になります。
生活歴
なぜ病気となってしまったのか、怪我をしてしまったのか、その背景と環境について知ることが出来ます。
今後家に帰れるようになるのか、家に帰るために介護が必要なら誰がするのか、家族にその力があるのかなどを知るきっかけになります。
そのために患者様や家族様からの情報収集が大切となります。
主訴
リハビリを行う上で重要な情報です。
家族様の希望や本人様の希望を聞き、その希望にそうリハビリを行えるのが理想です。
希望が叶うように働きかける必要があります。
そのために次の「評価」が大切です。
評価
かなりおおざっぱになりますが、患者様の状態を様々な視点で評価していきます。
- バイタル
- 痛み
- 運動能力
- FIM
- 心理面
数々の視点で評価し、現状出来るリハビリを選択していく必要があります。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
ここでは大まかな情報収集、そして患者様の全体像についてお話させていただきました。
特に主訴に対するウェイトが重いですが、それだけ主訴はリハビリを行う上で重要です。
しかし「聞いたからには叶えないと」と気を張りすぎてしまう場合もあります。
特に家族様の希望が強く「良くなるでしょうか?」と不安の言葉を聞くと「なんとかしなくては」と思ってしまうのは当然です。
とはいえ病状によっては悪くなる一方であるという場合も多いです。
特に軽率な発言は控えた方がよく、クレームに繋がる恐れもあります。
そのため「精一杯頑張らせていただきます。」「他の者と協議してからお話させていただきます。」という風にはぐらかす場合もあるのが現状です。
適切な対応を行い、チームで取り組めたら良いですね。それでは!
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