嚥下マノメトリー検査とは?

圧センサーが1cm毎に36個配置されたHRMをしようすると、1回の嚥下で軟口蓋から頸部食道までの連続する圧力変化を評価できる。
熊井 良彦: 高解像度マノメトリー検査による嚥下機能評価: 口腔・咽頭31(2) p.161~163 2018年
HRMとは「high resolution manometry」の略となります。
高い解像度のマノメトリーという意味ですね。
そもそもマノメトリーというのは……。
表面に沿って圧力計を複数備えたチューブを消化管に入れて圧力を測定する検査法です。
この器具(マノメーター)は、食道、胃、小腸の最初の部分、直腸に入れることができます。
MSDマニュアル
家庭版: https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/03-%E6%B6%88%E5%8C%96%E5%99%A8%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E6%B6%88%E5%8C%96%E5%99%A8%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97%E3%81%AE%E8%A8%BA%E6%96%AD/%E5%86%85%E5%9C%A7%E6%A4%9C%E6%9F%BB-%E3%83%9E%E3%83%8E%E3%83%A1%E3%83%88%E3%83%AA%E3%83%BC 2021年9月3日確認
従来のマノメーターは圧力計が2~4個だったそうですが、高い解像度を獲得するため、36個配置されたマノメーター(HRM)を使用することで嚥下圧を測定できるようになったとのことです。
このチューブ……カテーテルを用いて、嚥下時の圧を測っていきます。
嚥下マノメトリー検査で何がわかるのか?
この検査の結果は「圧トポグラフィー」という圧を視覚的にわかりやすくまとめた図で表示されます。
圧力データはリアルタイムで、縦軸に前鼻孔からの距離、横軸に時間、圧力が色の変化で表現される。
熊井 良彦: 高解像度マノメトリー検査による嚥下機能評価: 口腔・咽頭31(2) p.161~163 2018年

実際の圧トポグラフィーとは違いますが、図の見方はこんな感じとなっております。
時間が進むにつれて、圧(赤色付近)が表示され、どんどん食塊が奥へ流れていくようなイメージで示されています。
この図の色で、圧がどれくらいかかっているかを測定することができます。
高齢者や嚥下圧が低下した嚥下障害の方はどちらかというと、青色のような図になるようですね。
なので、嚥下圧と実際に圧がかかっている場所を知ることが出来ます。
結果、どこの動きが悪くなっていて圧が弱っているのかを詳しく見ていくことが可能という事ですね!
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
VEやVFではわかりにくい「嚥下圧」
これを知ることが出来ることでより嚥下訓練の効果を反映させやすいのではないかと思います。
VEのように病室内で簡便に撮れるように普及されると良いですね!
それでは!
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