
リハビリの書類の1つ。
目標設定シートがありますね。

書類を書く時は出来るだけ簡潔に書けると良いですね。
ある程度テンプレート化しておくと楽かと思います。
今回は「目標設定シート」という書類の書き方<記入例について>です。
目標設定シートとは?
要介護被保険者に対して疾患別リハを行った際、算定が求められる書類となります。
記入する内容として
- 発症からの経過
- FIMの変化(バーサルインデックスの変化)
- 現在リハビリの目標としている物を《社会参加・活動・心身機能》の3つの視点で記載
- 医師の説明や患者様の受け止め具合
- 介護保険見直しの有無
があります。
リハビリが関わり、特に難しいのが『社会参加・活動・心身機能』の3つですね。
今回は嚥下での書き方について見ていきます!
嚥下障害編
社会参加
- 家族と一緒に食事をする
- レストランなどでの外食
- デイサービスでの会食

ST……特に嚥下はなかなか「社会参加」までつなげるのが難しい場合が多いです。
難しいのが一人暮らしの高齢者の方ですね。
一人暮らしの方は親族と食べることもなく、外食もほとんどせず宅配食のみ、デイサービスへは拒否という方が多い印象です。
あくまで”目標”として「デイサービス(を利用する予定)での会食」とすることもあります。
ですが「嚥下」のみに捉われず、コミュニケーションでの視点で考え、【社会参加】を「病棟スタッフと団らんorレクリエーションへの参加」という風にするのも手です。
活動
- 食事介助量を軽減し楽しく食事が出来る
- 座位での食事が出来る
- 車椅子にて安全な食事が出来る
- <安全な経口摂取の獲得>

【社会参加】の1~3は【活動】の1~3に対応してたりします。
まぁ【活動】3.車椅子での食事が出来る が獲得できれば【社会参加】2. レストランなどでの外食 が出来ると思いますけどね。
【活動】4.安全な経口摂取の獲得 これが一番活動として書きやすい内容ですね。
そして、どんな社会参加にも通じます。
ただ、問題なのが「経鼻経管栄養」をされている方ですね。
お楽しみレベルでの食事も難しい人です。
そうなると、安易に「安全な経口摂取の獲得」とは書きにくいですね。
ただそういった方でも「誤嚥性肺炎予防」として介入が必要な場合があります。
そういった方へは、「呼吸」という視点で見てみるのも良いかもしれません。
例えば【活動】で『労作時での安楽な呼吸の獲得』と記述します……少しCOPDや間質性肺炎を疑うような記述ですね。
しかし、誤嚥性肺炎や普段から咳嗽を繰り返しされているような方であれば、経管栄養の人でも書けると思います。
機能面としては呼吸機能向上や排痰能力の向上、(排痰能力に伴う)口腔機能の向上などへ繋げることが可能だと思います。

いやいや、経管栄養なんて寝たきりの人が多いから労作も何も出来ないのでは……?

その場合は「寝返り動作時の安楽な呼吸の獲得」という工夫も取れたりします。
実際に寝返りすら不可能な人もいらっしゃいますが、褥瘡などの観点から寝返り動作は必須と考え、その動作を獲得する目的でPTさんと連携してみる価値はあると思います。
心身機能
- 口腔機能向上
- 発声発語器官能力向上
- 呼吸機能向上

機能面については書きやすいですね。
評価して、低下している部分へのアプローチor出来ている部分を強化していく流れになると思います。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
目標設定シートはSTが嚥下について書くことはあまりないかもしれませんが、いざ書くときに覚えておくと良いですね!それでは!
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