新人ST向け:失語症の訓練である全体構造法についてvol.1

新人ST向け
この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク

失語症の訓練の1つ「全体構造法」って時々聞くけど、どういった訓練なの?

失語症の方への訓練法の1つとして挙げられている「全体構造法」

これ、めっっっちゃくちゃ難しいです。

難しいのですか……。

教科書はこちらです!

この教科書2周読み、今3周目をかいつまんで読んでおります。

約200ページ……本当に1週目は声に出して全部読みました。

結果、理解が追い付きませんでした……。

この本を読んで理解できる人は本当に尊敬します。

そんなに大変なのか……私には出来ないかなぁ。

そう思う人が多数いたのか、この教科書の最初のページにしっかり載ってるんですよ。

治療者があきらめていたら、回復の道は開かない

編著:道関 京子, 監修:米本 恭三, 新版失語症のリハビリテーション 全体構造法 基本編: 医師薬出版株式会社 pp.2 2016年

責任が重い……。

重圧が強い……。

そこに加えて失語症と向き合う難しさ……。

教科書に携る先生方は、これらに耐えかねて諦めるSTさんを多く見てきたのではないかと思います。

それだけ、最初のページの熱意がすごいです。

どうしても失語症の治療はうまくいかないことが多く、代償手段を頻繁に用いることがあります。代償手段を用いるのは障害の回復が止まったからだと……プラトーだから仕方のないことだと。そうではない。プラトーと言う言葉は極力使って欲しくはないと。

本当に数ページにわたり、熱意のある文章が書かれており「全体構造法」の期待が膨らむのですが……。いかんせん!難しい!!!

全体構造法とは?

■人間にとって自然な言語獲得をめざす

全体構造法はまず、身体と情動と脳(精神)をもつ人間がいかに言語を獲得するのかということの理論と実践の研究であるヴェルボトナル法

生活世界の中での人間研究である現象学・現象学心理学

日本語の成立と構造の基盤である国語構文論

組み合わせながら人間にとって言語とは何か」を探り当てようとするものです。

そしてその上で、ヴィゴツキー学派心理学の神経心理学

を主たる柱にしながら、脳における言語の構造化をもう一度基本から再構築させていこうとするものです。

編著:道関 京子, 監修:米本 恭三, 新版失語症のリハビリテーション 全体構造法 基本編: 医師薬出版株式会社 pp.7 2016年

「人間にとって言語とは何か」

まさに……哲学!!!

我々は哲学を学び理解し、失語症者の方へ訓練を提供しなくてはなりません。

失語症治療のため、患者様利用者様が今までの生活を取り戻すため、障害と戦うための武器として、学ぶ……その権利が我々にはあるというのです。

泣きたくなる。

それほど、失語症の治療はとってもとっても大変なのです。

でも、今のままではいけないんですよね。

呼称課題が50点の失語症の人も10点の失語症の人も日常会話でとても苦労されている。

50点の人が10点の人と比べて5倍生活しやすいかというとそうでもない。同じくらい、しんどさを抱えている。

課題の点数が上がったからと言って、その人の言葉の表出が良くなったと実感してもらわなければ意味がないのです。

日常会話で実感して、生活世界の中で言葉を操ってもらわないと意味がないんですよね。

そのために、人間にとって自然な言語獲得を目指す。それが全体構造法なのです。

認知神経心理学的アプローチとかもとても大切ですが、全体構造法の理解が深まる部分が少しあるのみで、訓練でがっつり認知神経心理学的アプローチを使用することはないと思われます。

全体構造法で訓練を提供する時は……訓練の時間全てが患者様の知覚を促すためであり、必然的に訓練の時間全てが全体構造法となるといいますか。もうよくわかりません。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

たった2ページ、数行の引用のみで理解していただけたのではないでしょうか?難しさが。

私の気力が持てば次回は「ヴェルボトナル法」の解説なども踏まえていきたいと思います。

身体リズム運動とか、”ボクノカンガエタサイキョウノ”となえ唱を掲載する頃には1年後になってそうですね!それでは!

コメント

タイトルとURLをコピーしました