新人ST向け:大腿骨頸部骨折と誤嚥性肺炎

摂食嚥下関連
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新たな大腿骨近位部骨折のために入院し、手術的治療を行った 145 名について後方視的病歴調査を行い、肺炎の併発率とその危険因子を調べた。

肺炎の併発率は 14.5% であった。

目谷 浩通、椿原 彰夫、平岡 崇、関 聰介、長谷川 徹, 大腿骨近位部骨折の手術前後における肺炎発症の危険因子, JJCRS – 回復期リハビリテーション病棟協会, vol.6, 2015年

PTさんは結構感じておられる印象なんですが、大腿骨頸部骨折をされた方で(誤嚥性)肺炎を発症される方が多いようです。

上記の参照元から計算すると10人に1人は肺炎を入院中に発症してしまうようですね。

原因はいったい何なのでしょうか?

5つについて軽くお話していきます!

  • 低栄養
  • 精神状態
  • 姿勢の問題
  • 唾液量の低下
  • 脳血管疾患等の既往

元々低栄養だから

大腿骨頸部骨折をしてしまう人はだいたいが高齢者であり、年相応に嚥下能力が低下していて、元々低栄養気味だったという理由から肺炎を発症してしまうケースですね。

大腿骨頸部骨折はほとんどが転倒によるものであるため、下肢筋力(大腿四頭筋)の低下は嚥下能力低下と相関もあると言われています、

なので低栄養という側面を持っている可能性は高いです。

精神状態の異常

大腿骨頸部骨折によって長期入院を余儀なくされた場合、不安が募り精神状態が不安定となりやすいです。

そこから食欲不振、リハビリ意欲低下による臥床長期化、廃用が進むおそれがあります。

外へ出ない、ご飯も食べないとなると、口腔内の衛生にも関心が無くなってしまい、誤嚥性肺炎リスクが上がります。

姿勢の問題

大腿骨頸部骨折の手術後、免荷が決まっており、ベットのギャッジアップ角度も制限がかけられることがあります。

馴れない姿勢で普通の食事を摂取することがあったり、姿勢が安定せず疲れてしまい完食出来ないといったこともあります。

姿勢と誤嚥は密接な関係があるため、本人様にとって安楽なポジショニングが求められます。

唾液量の低下

大腿骨頸部骨折手術の全身麻酔による唾液量低下、痛み止めといった薬剤による唾液量低下をきたす場合があります。

唾液量低下によって、食塊形成が不十分になり飲み込みにくなった結果、誤嚥につながる恐れがあります。

脳血管疾患/神経疾患の既往

元々脳血管疾患や神経疾患をお持ちで、今まで嚥下にさほど問題がなかった人が、大腿骨頸部骨折を経て嚥下の問題が顕在化してしまったパターンですね。

こちらも、姿勢悪化や唾液量低下、低栄養との合併によって嚥下面が顕著に低下し、食事の問題が現れることがあります。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

STは大腿骨頸部骨折術後すぐの患者様と接する機会が少ないですが、PTさんから依頼がある場合があります。

そういう時に、見ておきたいポイント5つについて見てみました。臨床で何かのお役に立てれば何よりです。それでは!

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