逆流防止のために水から投与?経管栄養の知識

臨床メモ
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経腸栄養剤よりも先に白湯を流すことで、胃の動きが活発化し、経腸栄養剤もスムーズに流れていくことが出来てるので、嘔吐や胃食道逆流の予防になります!

これはすごい!

さっそくうちの病院にも導入してもらえそうか役職者に相談してみよう!!

これはすごいですね。

早速調べてみましょう!

〇経腸栄養剤投与10分前に水を投与!

〇水道水よりもOS-1

〇論文では200mlの水が投与されたが、対象は健常者
 高齢者向けには水分量の調整が必要

経管栄養剤よりも水投与が先って本当?

487ページに及ぶ「静脈経腸栄養ガイドライン」では見つけることが出来なかったですが、こちらの本で記載があるそうです。

この本の項目がWeb上にも公開されており、説明が記載されています。

最近、近森病院の宮澤靖先生たちは、経腸栄養剤の逆流予防という観点から、栄養剤投与前の追加水投与を推奨されています。

寝たきりの高齢者などでは、胃の排出機能が落ちており、経腸栄養剤投与後に水分を投与することで胃内容量が増え、逆流を起こしやすくなります

実は、水の方が栄養剤よりも胃からの排出が早いので、先に水を投与することで胃内容量が適切に保たれ、逆流や漏れが起こりにくくなるということです。

NPO法人PDN http://www.peg.or.jp/paper/article/semi-solid/32.html 2021年8月22日確認

先輩ナースから、経管チューブ内の栄養剤や薬がしっかり流すため、最後に水を投与するように教えられたのになぁ。

そういったのも大切ですね。

必要量の水を分割出来ればいいんですがね。

水の投与量はどれくらいが良いんだろう?

水の投与量について

経口補水液 OS-1(株式会社大塚製薬工場)200mL ~中略~ 各前投与飲料およびEF(経腸栄養剤)は、10℃~15℃で保存されていた。

谷口 英喜,辻 智大, 中田 恵津子,: 経口補水液の前投与は、経腸栄養剤の胃排出を促進する~13C呼気ガス診断を応用した胃排出能検査法を用いた検討から~: 静脈経腸栄養 Vol.27 No.2 2012

この水の投与量は健常者(平均年齢28歳)なのだそうで、そう多い水分量ではないですね。

しかし、もし寝たきりの高齢者に200mlも追加で毎回投与していたらどうなるでしょうか……?

ラコール1200kcalには水分量が1020mlあり、1日投与前に200ml×3回+投与後薬を流すために100ml×3回行うと、合計1920mlとなってしまいます。

夏場ならまだいいですが、本人様に合わない水の摂取は下痢となり、消化不良を起こします。

この場合は医師や栄養士、看護師と連携して水分摂取量が調整出来ると良いですね。

全ての寝たきりの人対象かというとそうでもない

すべての患者さんにOS-1を使うことはコストもかかりますから、胃食道逆流のリスクがある患者さんに行うといいでしょう。

NPO法人PDN http://www.peg.or.jp/paper/article/semi-solid/32.html 2021年8月22日確認

現行でも、経管栄養後に水分を投与している病院が多数あると思います。

逆流が多い患者様がいらっしゃって、絶食期間が多い人に対して、NSTや栄養士と相談して進めていくのが現実的かと思います。

ORS群(経腸栄養剤前にOS-1投与)とMW群(経腸栄養剤前にクリスタルガイザー:大塚食品株式会社)では差が少なかった。

谷口 英喜,辻 智大, 中田 恵津子,: 経口補水液の前投与は、経腸栄養剤の胃排出を促進する~13C呼気ガス診断を応用した胃排出能検査法を用いた検討から~: 静脈経腸栄養 Vol.27 No.2 2012

論文上OS-1じゃなく、ミネラルウォーターでも同様の効果が得られたようです。

どちらも副作用の心配が少なく、非侵襲的という点で大変すばらしいですね。

逆流で重要なのはギャッジアップ

ただ、大事なのは「経管栄養剤投与中に上体を起こす事」ですね。

座位が取れる人は座位でも良いようですが、寝たきりの人はギャッジ30度~45度の間で、起こしすぎることによる胃圧迫を防ぐのが目的のようです。

ギャッジ30度~45度の間でも逆流が起こる人は起こってしまうので、こういったポイントも踏まえておくといざという時に安心ですね!

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

すぐ病院内全体で広めると、看護師さんの負担も大きくなってしまうと思います。

全ての寝たきりの人対象に行うのではなく、各個人で逆流しやすい人に対して適切に処置出来るようになると、より質の高いケアが可能になると思います。

これらの知識が臨床で少しでもお役に立てば何よりです。それでは!

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