本日、ご紹介する論文はアメリカの大学の教授、Erin Kamarunas(エリン)先生、他3名で執筆された「Laryngeal Vibration Increases Spontaneous Swallowing Rates in Chronic Oropharyngeal Dysphagia: A Proof-of-Principle Pilot Study」喉頭振動は慢性口腔咽頭嚥下障害における自発的嚥下率を増加させる:原理実証パイロット研究(Google翻訳)です。
概要
PEGや経鼻栄養によって栄養管理され、経口からの栄養摂取が出来ない重度の嚥下障害を持つ人に対し、頸部に振動刺激を与えることで自発的な嚥下反射が行えるようになったとの報告です。
統計的に優位な結果にはならなかったようですが、非侵襲的で重度の嚥下障害の方に使用できるというのはとても魅力的ですね。
気になる英単語
Laryngeal…喉頭の(形容詞)
Larynx…喉頭(名詞)
oropharyngeal…中咽頭の(形容詞)
oropharynx…中咽頭(名詞)
2つともcancer(ガン)とくっつきLaryngeal cancer(喉頭ガン)、oropharyngeal cancer(中咽頭ガン)と訳されます。
chronic…慢性の(形容詞)
本論文中ではchronic dyphagia(慢性の嚥下障害)と表現されていました。
thyroid…甲状腺(名詞)
pillar of fauces…直訳で口峡の柱 おそらく「口蓋弓」と訳します。
”anterior”…「前方の」が付くことで”anterior pillar of fauces”「前口蓋弓」と訳されます。
「前口蓋弓」の他の言い方として
- palatoglossal arch
- arcus palatinus anterior
- anterior palatine arch
- anterior pillar
などがあります。
ちなみに「後口蓋弓」は”posterior pillar of fauces”や”posterior faucial pillar”などと呼ばれます。
glossopharyngeal…舌咽の(形容詞)
glossopharyngeal nerve…舌咽神経
nerve…神経(名詞)
nervous…神経の(形容詞)
central nerve…中枢神経
central nervous system…中枢神経系
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
振動によって嚥下障害の改善が見込めるのなら、かなり嚥下障害へのアプローチの幅が広がると思います。
少しずつ英語論文に慣れて英語が読めるようになり、知識が増えていくと良いですね。
英語論文を読むときの参考になれば幸いです。それでは!
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