
初めてALSの患者様を担当させていただくことに。
その方はいつも文字盤で会話をされていた様子。
でも私今まで文字盤なんて使ったことないや。
どうやって使っていくのだろう。
不安だ。

そこまで難しい物でもないですが、初めて使用する時は不安ですね。
今一度使い方を復習しましょう。
用意するもの
- 文字盤

あると便利なのは
- 文字を指すペン
- 文字をポイントする印
などですね。

方法:あかさたな式
- 読み手に文字盤の正面を向け見やすい位置にもっていきます。
- まず横「あかさたな」から初めていき行を指定してもらいます。
合図は基本”瞬き”です。その間、眼球を動かしてもらいます。 - そこから下へさがり文字を特定していきます。
文字の特定合図も”瞬き”となります。 - 1文字ずつ特定し、介助者が声かけをしながら合っているか確認しつつことばの特定を行っていきます。
慣れるためのコツ
練習あるのみ
まずは健常の方で出来るように練習していきましょう。
眼球運動/瞬きの合図から開始してもいいですが、初めは「頸部運動」「うなずき」からスタートして文字盤操作に慣れましょう。
数回、短い文字を特定してから”眼球運動”、”瞬き”で文字盤操作を行っていきます。
違う文字の場合/最初からやりなしたい時の合図を事前に決める
- 眼球を左右に振る
- 瞬きを2回する
- 瞬きを3回する
ルールは初めのうちに決めておき、そのルールが分かりやすいよう掲示しておくと他介助者もすぐに操作が可能となります。
患者様と練習する時は事前に言葉を決めておく
患者様も文字盤が初めての時は、3文字くらいの言葉を事前に用意しておき、その言葉を表出してもらうように眼球を動かしてもらいます。
お互いに文字を決めておけば初めなら大きなトラブルにはなりにくいと考えます。
時間のかかる操作であることを認識してもらう
長い文章になるとそれだけで時間がすごくかかってしまいます。
1つのコミュニケーションに時間がかかってしまうことを予め了承してもらう必要があります。
ですが、文字盤でも早く意思疎通がとれる手法も存在します。
方法:眉間式
- 患者様の見やすい位置に文字盤を持っていきます。(何度か練習させてもらい、距離感を掴む)
- 介助者も患者様の正面に立ち文字盤を見せます。
- 患者様の目線に合わせて文字盤を動かし、患者様の眉間に文字が来るように調整します。
- 文字をしっかり見れたら合図で瞬きをしてもらいます。
- 患者様が瞬きをした文字で合っているかを確認します。
- それらを繰り返していき、言葉を特定します。
これをマスターすると「あかさたな式」よりも早く言葉を表出することが出来、コミュニケーションが少しスムーズになります。
声かけの仕方「五十音表」
- 文字を見てください。
- 文字盤を動かしながら1文字ずつ文字を特定していきます。
- 文字が合っていたら瞬きをしてください。
- 間違っていたら瞬き2回してください。
- 試しにやってみましょう。
- 「おかし」の文字を1文字ずつ見てください。
この方法と相性がいいのが「クロス式文字盤」です。
ポイントは「あかさたな」で行を特定し、そこから上下左右で文字を特定します。

ただし、フリック入力操作になれている人なら受け入れは悪くないですが、高齢者の人は少し戸惑うかもしれません。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
文字盤はパソコン操作を必要とせず、画面などの必要もないため簡便に導入することが出来ます。
苦手意識を持たず是非ともチャレンジしてみて欲しいと思います。それでは!
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