臨床メモ:初見で重度の認知症を評価するポイント

臨床メモ
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認知症の患者様を初めて担当を持たせてもらうことになった。

前の病院のサマリーではどうやらHDS-RもMMSEも0点なのだそうだ。

0点ってことはめちゃくちゃ認知症が重い人なのかなぁ……?

いったいどんな人なのだろうか?

どんな目標を立ててどんなリハビリをしていけばいいのだろう?

認知機能検査が0点。

たまにいらっしゃいますね……。

0点ってことは最重度ですが、最重度でも案外なんとかリハビリが出来たりすることもあります。

どういったことが出来るのか評価し、目標を設定して、どのようなリハビリを進めていくかについて話していきましょう。

今回は「どういったことが出来るのかの評価」について、重症度を見ながらポイントを見てきましょう。

覚醒面

病院の場合、病室へ赴きJCSやGCSで各種スクリーニングを行うと思います。

部屋に入って覚醒していれば次の項目を評価します。

重度の認知症の方の場合寝たきりであることが多いですので、病室へ行っても寝ていることがおおいですね。

病室に入って寝入っていれば声をかけて起きるかどうか、寝起きの反応を見たり、初回ではあまりやりませんが、JCS上、痛み刺激にて覚醒を確認します。

何をしても覚醒が確認出来ない場合、おのずと目標と訓練が限られていきます。

注意面

部屋に入り、覚醒が確認出来れば次ぎに注意面などの項目を見ていきます。

しっかりとセラピストの顔を見てくれるのか、全然違うところを見てしまうのかを確かめていきます。

注視や追視の反応があるかどうか、下記の項目を確認しながら随時注意も見ていきます。

視覚聴覚の確認

視覚聴覚の評価は大切で、カルテを確認したり、自覚の有無について質問していきます。

「眼鏡はありますか?」

「補聴器はありますか?」

など必要なものがある場合は確認します。

特にカルテに視覚聴覚の問題が書いておらず、覚醒もしていてこちらの話しかけに対してうなづきも首振りもない方もいらっしゃいます。

重度の場合はずっと笑っていたりすることもあります。

失外套症候群などの病気である可能性や他の高次脳機能障害によるものの可能性があり、脳画像にて評価が必要となります。

その際も、「覚醒がない」という評価をして目標やリハビリを進めていくことになると思います。

情緒面(BPSD)

特に初対面では「不安・暴言」といった面が出ていないか確認ですね。

酷い場合はカルテに記載がされていることもありますのでチェックが必要です。

重度の方は見当識が不明瞭でここが病院であるという認識が薄い場合があります。

大抵の場合「家ではない場所」程度にしか認識しておりません。

そうなると、いきなり部屋に入ってずかずか近づいてきて大きな声で「こんにちは」と言わても不安に感じる人は不安に感じてしまいますね。

対人距離……パーソナルスペースは初めは遠くから行い、不安や不穏にならない配慮が必要ですね。

寝ていたら、遠くから声をかけることが望ましいと思います。

私はだいたいいつも顔と顔の距離が1.5m……最近はソーシャルディスタンスの影響で2mからお声がけさせていただくこともあります。

声をかけても起きない時は体に触れさせてもらって、起こしつつ、起きた瞬間に離れて挨拶をします。

挨拶をさせていただく間も評価です。

注意・感覚や以下の言語面・礼節面も見ていきます。

言語面

  • 挨拶の返答
  • フリートーク
  • 見当識の確認

そんなこんなでインテーク面接を行っていくわけですが、言語面の評価が大切となります。

声かけに対しての返答がうなづき首振りのみなのか、言語表出はあるのか、セラピストが伝えた内容を理解しているのかを見ていきます。

礼節や病識

礼節が保たれているか、病識が保たれているかを見ていきます。

BPSD一歩手前で訳も分からず礼節もなく脈絡ない発話が見られたり、病識が欠如し「家に帰る」を連発したりしますね。

なかなか落ち着いてもらえず、落ち着いたら寝てしまうような状況となってしまいますね。

そういう場合は礼節や病識に合わせた目標とリハビリの提供をしていったり、暴力などへ発展すれば上司に報告が必要となりますね。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございます。

これらの評価をした後、目標の設定や課題の選定を行う必要があります。

その際、どういった課題をしていくのか、そもそもリハビリの受け入れはどうなのかについて考え、介入させてもらったりします。

どうしても無理な人は無理ですし、その時は上司と相談になります。

無理に入る必ことはないですし、本来拒否のある人はリハビリには入れないので、そういう評価も必要だと思います。

これらの情報が臨床で少しでもお役に立てば何よりです。それでは!

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