飴舐め訓練とは?
その名の通り「飴」を提供して口の中でコロコロと動かしてもらったり、全力で舐めてもらうといった訓練です。
メリットとして
- 患者様に受け入れやすい
- 味を楽しんでもらえる
- 舌の運動を促せる
- 唾液嚥下を促せる
などを上げさせていただきました。
認知症の人は飴を提供することで自然と舌の動きを促すことが出来ます。
とはいえ、ここまでの効果があるかどうか、統計学的に認められていないため注意が必要です。
次のメリットとして挙げている「唾液分泌を促す効果」についてお伝えします。
特に「酸味」のある飴であれば「唾液分泌」を促すことが出来そうですね。
これは統計学的にも認められており、飴舐め訓練によって唾液分泌を促進させることが可能です。
論文内で掲載されていた飴舐め訓練の実施時間はおおよそ5分でした。
5分飴をなめることで唾液をしっかり分泌させることができます。
下記に「唾液の効果」についてまとめてみました。
こういった効果が期待出来ます。
とはいえ、この効果は個人差があるので注意が必要です。
飴舐め訓練のデメリット(注意点)
- 糖尿病患者様には不向き
- 窒息リスク
- 誤嚥リスク
などが上げられます。
糖尿病患者様は血糖値がグンと上がってしまうため、避けるべきと思われます。
どうしても行う場合は、ノンシュガーであれば大丈夫と思われますが、栄養士の人へ一度確認することをお勧めします。
誤嚥リスクとして「唾液誤嚥」と「噛んで細かくなった飴の誤嚥」が主に考えられます。
そして一番怖い窒息リスク。
窒息リスクと細かくなった飴の誤嚥を避けるために「棒付きの(ノンシュガー)キャンディーにガーゼを被せて舐めてもらう」という工夫が良いと思われます。
しかし、これでは「患者様の受け入れ」や「味を楽しむ」といったメリットが消失してしまいます。
可能であれば「ガム」や「するめ」などをガーゼで包む方がまだ上記のメリットを享受しやすいです。
かつ「咀嚼」の動きを促せるため飴舐め訓練よりも訓練効果が期待出来ると考えます。
中止基準
その他、誤嚥していると思われる所見があれば避けましょう。
発熱・湿性嗄声・SpO2の低下、唾液嚥下不良・CTにて肺炎像ありetc
その際は中止しましょう。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
飴舐め訓練についてお伝えしました。
こちらを参考に、誤嚥に注意しながら安全にリハビリが提供できると良いですね。
それでは!
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