最近は地域医療などの発展により、病気を抱えていたり障害を持っていても、在宅で生活される人が多くなりました。
そういった人たちを支えるため、訪問事業がとても増えてますね。
訪問リハビリや訪問看護、そして訪問介護などが有名ですね。
訪問介護の場合、体を綺麗に拭く清拭や、オムツの交換といった業務があります。
そんな時に今まで見なかった「発赤」を見つけてしまうかもしれません。
その「発赤」がもしも床ずれだった場合、放置は出来ません。
ちょっとの時間で床ずれは悪化していくからです。
他部署や上司に報告ですが、報告の前に確認すべきことがあります。
「発赤」を確認したら

「発赤」が床ずれかどうかを確認する必要があります。
「床ずれ」かそうでないか、すぐ鑑別できる方法があります。
それは「3秒指押し法」です。
これは「発赤」部に指で3秒間圧迫した後すぐに指を離し「発赤」のところが白くなるかどうかを見ます。
「床ずれ」でなければ、指で押すと一瞬白く染まりすぐに赤く戻ります。
しかし、「床ずれ」の場合は一瞬白く染まることはなくずっと赤いままとなります。
これは特に特別な器具を必要とせずすぐに試すことが出来てわかりやすく、即効性がありますね。
まずはこの『3秒指押し法』で確認をとり「床ずれの可能性が高い」状態であることを知っておく必要があります。
身体状況を確認する
床ずれが、出来る1番の原因は「同じ姿勢のままずっといること」です。
ベッドに横になってずっと同じ姿勢でテレビを見ていたりすると、床ずれになる可能性が高いです。
しかし、全く体を動かさないというのは異常です。
普通は少しくらい体を動かすはずです。
そのため、その人の普段の身体能力について知っていると楽ですね。
- 「寝返りは自分で出来るのか」
- 「感覚は正常に働いているか」
- 「認知症などの病気があるか」
さまざまな情報を知っておくことで有益な報告が出来ると思われます。
環境面を確認する
環境面の確認も必要です。
- 「どの姿勢が多い」
- 「車椅子座位」なのか
- 「ベッドで過ごすことが多いのか」
など確認が必要です。
本人様に聞いたり家族様に聞くことで情報を得ることが出来ます。
「身体能力が低いため車椅子に座っても動くことなく、そのままずっと本を読んでいる」といった情報を得ることが出来たりするかもです。
また、ベットのマットレスの状態を確認するのも大事です。
触ってみて硬いマットレスなのかどうかを見てゆきます。
もしも硬いマットレスであれば交換してもらうことも視野に入れます。
食事状況を確認する
床ずれの原因の1つに栄養失調などがあります。
きちんとご飯を食べているのかなどの情報を知っておくとケアマネージャーさんに説明する時に楽ですね。
家族様がいらっしゃるなら家族様に聞いてみるのが一番ですね。
意外に「最近はムセが多くなってきたから途中でご飯を残すようになった」などの話が出てくるかもしれません。
対応
家族様が居る場合は床ずれのところを見ていただき、そこが擦れないように伝えることが大事です。
特に体を動かす際に擦れやすいため注意喚起をしていくのが良いと思います。
もし可能であれば本人様に良く体を動かすよう声かけすることや家族様と相談してポジショニング枕などの購入も考えてもらいます。
報告
もし「発赤」を見つけたらケアマネージャーさんや上司、看護師などに報告相談して対応していくのが良いと思います。
その報告の際
- 「発赤は褥瘡の可能性が高いのか」
- 「身体機能は寝たきりかどうなのか」
- 「寝ている時間が多いのかどうか」
- 「家族様はいらっしゃるのか」
- 「マットレスは硬いのか」
- 「ご飯がしっかり食べられているか」
- 「床ずれが悪化していく可能性が高いのか低いのか」
といった話が出来ると良いですね。
しっかりと報告することで解決の幅は広がります。
以前訪問介護の方が、褥瘡を見つけた際、カンファレンスとなり今後床ずれが悪化していく可能性が高いと判断され、皮膚を保護するシートを安価で支給出来るようにしてもらえるようになったので、しっかりと情報を確認し、多職種へ報告することは大事だなぁと思います。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
「発赤」のような床ずれは対策することで自然に消えたりする可能性があります。酷くなる前に手を打っておくことで快適な生活を続けてもらうことが可能です。
そのためにも多職種と連携し、より良いケアが出来ると良いですね。その何かのきっかけになれば幸いです。それでは!
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