
持続性注意の低下のある患者様にどんな訓練をすればいいのかなぁ?

まず、確認したいのは、他の高次脳機能障害が合併していなか……ですね。

合併症?
持続性注意障害への訓練内容
- 迷路
- パズル
- 記号拾い
- ペグボード
- しりとり
- 仮名拾い
- 写経
高次脳機能障害を見る理由
失語症がある場合
失語症がある場合
- しりとり
- 仮名拾い
- 写経
この3つを注意課題として選択するのは患者様の負担を増悪させるだけで効果は期待出来ません。
失語がある場合は
- 迷路
- パズル
- 記号拾い
- ペグボード
などの4つの課題を選択することがあります。
「迷路課題」は、道順を鉛筆で書いてもらい、徐々に難易度を上げていきます。本人様にとって難しすぎず簡単すぎない迷路課題1つを選択し、何秒で解けるかを見ていきます。
上肢を動かせる人であれば「パズル」も注意課題の1つとして選択します。
初めは数ピースから、どんどんと数を増やしていきます。
こちらも迷路同様本人様にとって適切な難易度の物を選択し時間を計測していきます。
「仮名拾い」は一般的な持続性注意の課題の1つとなります。はじめは馴染みのある「○×△□」の中から1つを抹消していく課題をしていきます。
「ペグボード」はSTさんにとって馴染みがない人が多いと思います。OTさんが得意分野ですね。
指をしっかり動かせる人は「ペグボード」を使用して、穴にペグを差し込んでいきます。これも言語理解をあまり必要とせず直感で理解できるので重宝します。

指が動かせるかどうかを見ていくポイントとして、柵を把持しているかスプーンをしっかり握れているかなどで判断していきます。
失語症がない場合
失語がなく、言語機能が保たれている人であり、楽しく会話が行える方であれば「しりとり」や「仮名拾い」を選択することがあります。
しかし、認知機能がしっかりしている人は「子どもっぽい」と一蹴してしまう恐れもあります。
その場合、文学の写経や音読を促すことで認知機能+注意力の向上を目的に行うこともあります。
本人様の受け入れが良い訓練を選ぶのが一番効果的ですね。
半側空間無視を考慮
持続性注意の課題を進めていくにあたり、半側空間無視の確認は大切です。
左半分や右半分だけ課題が達成しなければ、注意課題の効果も半減だと思います。
迷路課題や仮名拾い課題などの紙は無視する側に置かないように設定するといった配慮が必要です。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございます。
注意課題の選択は本人様に合うものが良いと思いますし、受け入れられるような声かけも大事ですね。
そのため、1つは課題を拒否されるという気持ちで2個以上用意します。
もししっかりと拒否の理由を聞けたら、それに合った課題を提示すればいいわけですしね。
これらの情報が日々の臨床にお役立ていただけたら幸いです。それでは!
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